入院中
まずは、風邪引かないようにね。
抵抗力も落ちるだろうし、何よりも、術後に咳が出ると傷にビンビン響いて、涙出るほど痛いんです。
術前には浣腸があります。
これがイヤだって言う人が多く、術前の患者さんに、「自分でさせてもらないものでしょうか?」と聞かれたこともありますが、病院の浣腸は点滴みたいな大きなビンで入れます。
高圧浣腸って言うんだそう。
自分で入れるのは無理です。諦めて、看護婦さんにお任せしましょう。
浣腸でお腹痛くなるかって?
ぴょんぴょんは、下痢の時みたいな痛みがちょっとありました。
ただし、それで死ぬわけじゃないし、長時間痛いわけでもありません。
我慢してもせいぜい10分ほどで出ちゃいます。
だから、必要以上に恐れないでね。
浣腸なしでオペができないかという質問もされますが、これまた無理でしょう。
術中の衛生状態とか、手術のやりやすさのこともあるんだろうけど、何よりも、術後すぐにトイレに行きたくなったら、きっと死ぬほど痛いと思います。
術後は…。
うーん、はっきり言ってあちこち痛いです。
まったく痛くないのは、手術中ぐらいじゃないでしょうか。
お腹を切ったんだから、術後、麻酔が醒めてから無痛ということはありえません。
でも、痛み止めは使ってもらえるはず。そのための痛み止めなんだから。
だから、我慢しないで看護婦さんに言ってね。
抜糸または抜鈎(ばっこう)するまでは、動くと傷がかなり痛みます。
傷口が引きつれて痛いんですよね〜。
抜糸などは、普通、術後1週間前後に行われます。
それまでは、痛み止めなどを使いながら、ちょっと我慢の日々です。
ここで標語。
「手術の痛みは抜糸まで」(大謎)
術後は、「できないこと」「できるけど、やらない方がいいこと」「辛いけど、やった方がいいこと」があります。
「できないこと」とか、「できるけど、やらない方がいいこと」は、病院から説明や指示があると思いますので、すっ飛ばします。
「辛いけど、やった方がいいこと」の1番目は、動くことかな。
動いていいと許可が出たら、痛いけど、ちょっとずつでも歩いてみましょう。
もちろん、無理してわっせわっせと動くのはよくないけど、経過が順調なら、寝たきりはダメです。
動くと、腸閉塞や癒着の予防になるし、寝たきりではお腹もすきません。
術後は、周囲が気を使って大切にしてくれるので、望めばプリンセス状態で寝たきりでも過ごせますが、自分のためにはならないですね。
吐き気などがあれば話は別だけど、病院のご飯は、頑張って全部食べましょう。
一応、栄養バランス考えて作られてますから。
放射線や抗がん剤などの後治療があるかもしれないことを考えると、体重を減らしちゃうのはどうかなと思います。
おいしくないご飯もあるんですけどね…。
大部屋の場合、共同生活だから、いろいろと軋轢が起こる場合もあります。
ある程度は、我慢もしなくちゃなりません。
でも、そんなことでストレス溜め込んでもよくないです。
「もうダメだ」と思ったら、看護婦さんに言ってみてね。
部屋を替えてもらえるかも。
ただし、新しい部屋が居心地いいかどうか、こればっかりは移ってみないとわかりません。
2001.5.03 記
2005.8.31 更新
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