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子宮体部がん術後5年間の経験から

●婦人科でできること・できないことを知ろう

ぴょんぴょんは子宮体部がんになる前、持病らしい持病のない健康体だったので、がんの術後、とくに退院してすぐは、身体のあちこちに感じる不調が気になり、術後検診で婦人科を受診するたび主治医に訴えていました。
わたくしは「婦人科でやった手術なのだから、後遺症が出たらすべて婦人科で対応してくれるもの」と思っていたのです。

結論から言うと、これは大きな間違いでした。
婦人科がんの術後後遺症の中で婦人科が対応できるものは限られていて、胃が痛い、腰が痛いなどは婦人科ではなく、外科や内科、整形外科で治療する分野の症状だったのです。
わたくしはそれを知らなかったため、具合の悪さを訴えても「ふぅん」と聞き流す婦人科Drに不信感さえ感じていました。
Drにしてみれば「婦人科の扱いじゃないから、わからないよ〜ん」と思っていたことでしょう。
別の診療科を受診すべきだと気づくまでは、具合の悪いのをただ我慢しているだけの日々でした。

婦人科がんの術後後遺症のうち、これは婦人科で診ます、その症状は○○科を受診してくださいと、婦人科Drが気をきかせて教えてくれることはめったにありません。
婦人科に限ったことではなく、例えば外科で内科扱いの症状を訴えても同じです。
外科のDrが「それは内科で診ます」と向こうから教えてくれることは期待できません。
現在の日本の医療体制はそういうものらしいです…。

この症状はどうやら婦人科では診てくれそうにないと思ったら、こちらからDrに「どの診療科に行けばいいですか?」と聞いてカルテを回してもらったり、紹介状を書いてもらわないと解決しません。
婦人科Drが術後後遺症の治療に積極的でなかったら(カルテを回してくれなかったり、紹介状を書いてくれなかったら)、該当する診療科に自分からさっさと行ってしまうに限ります。

ただし、出現している症状ががんの再発や転移から来ていることもありえますので、自己判断せずに婦人科でもちゃんと症状の申告は忘れずに!


●術後1年間は病院依存症になるくらいの気持ちで

当たり前と言ってしまえば当たり前ですが、術後すぐは身体のあちこちに不調があります。
通常は時間の経過と共によくなって行きますが、ちょっとでも具合の悪いところがあると、病気が病気だけに、神経質に考えてしまいがちだと思います。
「これって普通? それともヘン?」と自分で判断できなかったら、どんどん受診してDrにジャッジしてもらってください。
何でもないと言われたら、それでいいじゃありませんか。
「再発? 転移? 何か新しい病気?」と心配しているよりは、う〜んとマシです。

術後は季節に関係して出てくる症状があり、今までなんともなかったのにと、とまどうことも。
梅雨時や冬になったらお腹の傷がうずいたりということが、はじめはあります。
夏場はだるいという患者さんも多いですね。
術後1年間は、それぞれの季節を術後になって初めて体験するので、新たな症状が出てくるとびびったりしますが、そういうのも、気になったら全部受診です。
術後1年間は、病院依存症になるくらいの気持ちで病院へ行きまくってもいいと思いますよ。

受診することで、経験や知恵が蓄積され、そのうち「これは前とまったく同じ症状だ。受診して何でもないと言われたからもう少し様子を見よう」とか、「これはすぐに病院へ行ったほうがよさそうだ」と、自分自身で判断できるようになります。


●卵巣を取った人すべてに不定愁訴が出るわけではありません

卵巣を取ったら、卵巣欠落症状は気になるんでしょうけど、でも。
わたくしは、卵巣欠落症状の中の不定愁訴、とくにほてり(ホットフラッシュ)は今まで一度も感じたことがありません。
理由なく気分が落ちこむこともないです。
頭痛もありません。
胃の気持ち悪さは経験していますが、検査したら胃炎が見つかりました。
不調を感じる病因があったので、卵巣欠落症状とは診断されませんでした。
というわけで、卵巣を取った人すべてに不定愁訴が出るわけではありません。
考え過ぎて、自分で自分を病気にしないようにね!

それから当たり前のことなんですが、子宮がんの手術で卵巣を取らなかった場合、卵巣欠落症状をあれこれ心配する必要はありません。
なりませんから。
ただし、加齢して更年期年代になると、更年期症状が出ることはあるかもしれません。
それは、女性であれば誰もが持っている可能性であり、子宮がんの術後後遺症とは違います。


●何でも「卵巣欠落症状」とひとくくりにするのはすごく危険

がんになったら、もう他の病気にかからないということはありえません。
卵巣欠落症状には様々な症状があるので、身体がだるかったり、頭が痛かったりすると「これって卵巣欠落症状なんだろうな」と思いがちですが、それはとっても危険な考えです。
不快な症状はあるのに、調べ倒してどこにも病気がない時に初めて卵巣欠落症状になりますから、受診もせずに何でも「卵巣欠落症状」と決めつけていると、もしも新たな病気になっていても見逃してしまいます。


●聞きかじりに注意!

婦人科がんで開腹して手術ともなれば、体部がんも頸部がんも卵巣がんも、術前に受ける処置や術後の回復過程は似ています。
開腹手術の場合は入院になりますから、患者さん同士のお友達もできます。
患者サイトに出入りするようになれば、そこでもお友達はできるでしょう。
病名は違っても同じような処置を受けていますから、わかりあえる部分が多く、話に花が咲くこともあります。
が、病気ごとに禁忌は違います。
体部がんに限った話をすると、最大の禁忌はホルモン補充療法ですね。

ところが皆さん、自分の病気のことは知っていても、他の婦人科がんについてはあまり詳しくありません。
体部がんではない婦人科がんの患者さんの中には、ホルモン補充療法できるタイプのがんの方もいらっしゃいます。
体部がんの患者さんが「ほてりがひどい〜」と話し、ホルモン補充療法OKの患者さんが「私もそうだったけど、この薬を飲んだらラクになったのよ。余ってるから少しあげる」とホルモン剤をあげ、体部がんの人が飲んじゃったとか、あるんです。
お互いに悪気がないのはわかりますが自殺行為です。
薬事法から言ってもまずいでしょ。
知らないということは、時に取り返しのつかない事態を招きます。
聞きかじりには、充分ご注意ください。


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