子宮体部がんの術後、卵巣欠落症状が出たら
子宮体部がんの卵巣欠落症状は、手術によって卵巣を取ったためにエストロゲン(女性ホルモンの1種)の分泌が減少して起こります。
健康な女性が更年期に達し、更年期障害が出て治療する場合には、足りなくなったエストロゲンを薬で補充する「ホルモン補充療法」が受けられます。
ホルモン補充療法は婦人科で扱う治療法です。
ところが、体部がんはエストロゲンに依存すると言われているので、ホルモン補充療法は原則禁忌になっています。
体部がんの患者が婦人科で受けられる卵巣欠落症状の治療は、漢方薬の投薬治療が主です。
え〜、じゃあ、漢方薬で効果なかったら我慢するしかないの?と思ったあなた、心配しなくて大丈夫!
ちょっと面倒なんですが、出ている症状ごとに診療科を受診しわければ、ちゃんと対応してもらえます。
と言いますか、婦人科でできる卵巣欠落症状の治療はホルモン補充療法か漢方投薬しかないと割り切ってください。
子宮がん治療の後遺症をすべて婦人科で治療してもらうのは無理みたいなんです。
卵巣欠落症状を婦人科で治療しても効果がなく、他の診療科を受診してみたいけれど、どの症状はどの診療科を受診すればいいかよくわからないと迷ったら、まず内科を受診して相談し、各診療科に回してもらうといいみたいです。
卵巣欠落症状の症状や病名別に、どの診療科に行ったらいいか、一例を挙げておきます。
症状・病名 | 受診してみたい診療科 |
頭痛 | 内科、神経内科、頭痛外来 |
めまい | 内科、脳外科、精神科、心療内科 |
腰痛、肩こり、関節痛、腹痛、筋痛、仙骨痛、背痛 | 整形外科 |
不眠、不安、憂うつ、脱力感、圧迫感など | 精神科、心療内科 |
悪心、嘔吐、食欲不振、便秘、下痢、腹部膨張感など | 内科、外科、消化器内科、消化器外科 |
膀胱過敏、頻尿、尿失禁、排尿時痛、残尿感、膀胱炎の頻発 | 泌尿器科 |
痛いところがあって、どの診療科を受診してもよくならない | ペインクリニック、麻酔科 |
骨粗鬆症 | 整形外科 |
高脂血症 | 内科 |
高尿酸値血症(痛風) | 内科 |
高血圧 | 内科 |
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