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術前・術後の用意と過ごし方

※この話は、ぴょんぴょんの経験を元に書かれています。
治療は、開腹手術してリンパ郭清までで、放射線や抗がん剤などの後治療はないという前提ですので、円錐切除や内膜掻爬などの手術を受ける方、放射線や抗がん剤治療をされる方には、当てはまらない部分があります。


入院前

たいていの患者さんは、「あなたはがんですよ」と告知され、動揺してます。
告知から実際に入院するまで、「どうしよ、どうしよ、どうしよ…」という思いだけが頭の中でぐるぐる回ってるみたい。
ここで注意。
今は情報化社会なので、いろいろな情報が得られます。
でも、それに踊らされないようにね。
がんを告知されてから、「家庭の医学」なんて読むと、末期症状が全部自分に当てはまる気がしない?
実際は初期がんなのに、考え過ぎてノイローゼみたいになっちゃってる患者さんもいます。

今まで何の自覚症状もなかったのに、たまたま受けた子宮がん検診で引っ掛かったとたん、頭痛、腰痛、気分の悪さなどを感じるようになった方は、「もしかして、自分はがんで、それも末期なのではないか?」と心配していらっしゃるかもしれませんが、多くの場合は考え過ぎです。
子宮がんで、わかった時には末期だったという患者さんのお話を総合すると、みなさん検査前に何らかの自覚症状はあったようですので。
だからと言って、気になる症状があったらがんだとか、末期だということでもありません。
とにかく、気になるなら受診してください。
病気の可能性を指摘されたら驚くのもわかりますが、自分で自分を病気にしないようになさってくださいね。

もしも、がん検診で引っ掛かったとたん、頭痛、腰痛などの痛みが出てきたのであれば、別の病気の可能性も考えてみてください。
がん検診とたまたま同時期に、別の病気の症状が出てきただけなのかもしれません。
気をしっかり持ってというのも無理な話だけど、なるべく冷静に、冷静にね。
悪い方にばっかり考えると、キリないですよ。

どの病院を選ぶか、どの治療法を選ぶかは、最終的には患者であるあなたが決めることだと思います。
これも難しいことで、多くの患者さんの悩みの種ですけど…。
でもね、自分のことですよ!
家族や友人など、他人の意見を全面的に取り入れた場合、自分は考えずに済むので確かに楽ですが、後になって「ああすればよかった、こうすればよかった」と思った時、悔いだけが残ります。
それが、いろいろと決めてくれた相手を恨む気持ちになったりして、あんまりいいことないみたい。

病気や治療について、わからないことがあったら、主治医にしっかり聞きましょう。
他でもない、あなた自身のことです。
わけわからないまま、治療受けられますか?

診察室に入ると、焦りと不安で、頭の中真っ白になっちゃう患者さんもいます。
「疑問点をうまく聞けない」という時がありますから、聞きたいことはすべて紙に箇条書きにして、診察日に持って行くといいですよ。
前もって紙に書き出すことで、自分の考えが整理でき、聞き忘れが防げます。
結局のところ、自分が何に対して不安かもわかってくるので、その対処法も考えられるし…。
診察室でうまく聞けなかったら、疑問点を書き出した紙を主治医に見せるという方法も取れます。
だらだら書くと、先生に見せた時、何を聞きたいのかが伝わらないことがありますから、「簡潔に箇条書き」がポイントね。
うさぎの本宅では、受診シートをご用意していますので、もしよかったらお使いになってみてください。

主治医が説明を面倒がる場合、その先生とのお付き合いを考えた方がいいかも。
手術した病院や先生とは、後々「検診」というつながりが残ります。
術前の説明ってすごく大事なのに、それすら面倒がるということは、術後の説明も納得行くまでしてもらえない可能性があるでしょ?
術前の病院選びや病院変更は大変だけど、術後に病院変えるのは輪をかけて大仕事です。
治療のデータなんかをもらえなくてモメたりね。

ただし、わがままはイケマセン。
はっきり言っときますが、内診は避けられません。痛い検査もあります。
もちろん、必要なら麻酔なども使って検査してくれますが、それでも痛いものはあります。
腹も立つけど、でも、これはしょうがないみたい。

がん宣告を受けると、やっぱりショックですよね。
精神的にまいってしまう人もいます。
夜、眠れなくなっちゃったりね。
そういう時、婦人科の先生に言うと、睡眠薬などの薬を出してくれると思うけど、ここでもちょっと注意。
婦人科の先生は、婦人科の病気を治すことが仕事なんです。
だから、メンタルケアは期待しない方がいいです。
時々、自分の生い立ちやら、がんになった苦しい気持ちやら、家庭の事情やらを延々と婦人科の先生に訴える患者さんがいるみたい。
話を聞いてくれる先生もいるけど、聞いてくれずに薬だけ出す先生の方が多いんじゃないでしょうか。
日本では一般的に、がん告知された患者に、カウンセラーや精神科の医師を付けることはしていません。
がん専門病院でも、患者100人にカウンセラー1、2人という話を聞いたことがあります。
これがアメリカだと、患者5人にカウンセラー1人とか、10人にカウンセラー1人とかいう割合らしいです。
向こうでは、がんになった患者さんは、自分では平気かなと思っていても、一応カウンセラーと話してみるのが普通なんでしょうね。

がん告知されて、「どうしよ、どうしよ」とか「死ぬのが怖い」と苦しくて、自分ひとりで対処できそうになかったら、婦人科とは別に、さっさと心療内科か精神科に行った方がいいかも。
婦人科の先生から「心療内科や精神科にかかってみたら?」と提案があるケースは、かなり稀でしょう。
とにかく、自分から行っちゃうというのがポイントかな。
話を聞いてもらって楽になったら、睡眠薬や精神安定剤を飲まなくて済んじゃうかもしれませんよ。

心療内科や精神科は「敷居が高い」という患者さんもいるけど、餅は餅屋。
歯医者さんへ行って、お腹が痛いとは言わないでしょう?
婦人科でメンタルケアをしてもらうのは、ちょっと無理があると思います。
がん告知の動揺を自分ひとりで処理しきれなくなったのは精神病とは違うから、「精神科行くの?」と思うでしょうけど、メンタルケアは精神科方面の診療科扱いなんですよね。
勇気を出して行っちゃってみましょう。
行かない限り、たぶん一人で悩み続けるだけで、それが高じると周りに迷惑かけちゃうこともあるんです。
実際に心療内科などを受診するとわかると思いますが、話をじっくりするためには時間がかかるので、一人30分くらいずつの診療枠を取っています。
婦人科で診療科違いの「私の気持ちを聞いて」とやられてしまうと、その後の患者さんの診療が押せ押せになって、迷惑するんですよね。はっきり言って…。

家族や友だちに話を聞いてもらう方法もありますけれど、これも程度問題です。
相手には相手の事情があるし、顔合わせるたびに愚痴では、聞くほうも疲れるみたい。
それで友だちが離れて行っちゃったという患者さん、家族にまでウンザリされて孤立してしまった患者さんもいるんです。
精神科、心療内科を上手に使ってくださいね。

がんだと診断がついて、手術も必要だと言われたら、すぐにでも手術してもらいたいですよね。
病院にもよりますが、手術まで、少し待たされることがあります。
ぴょんぴょんも、約1ヶ月待たされました。
その間に病気が進んでしまうのではないかと心配になりますけど、そこのところはお医者さんによく聞いてください。
必要性があれば、順番を入れ替えてでも手術してくれるはず。
待たされるのは辛いけど、お医者さんが「この人の病状は緊急性が低い」と判断したら、正規の予約が優先されるので、すぐに手術はしてもらえないかもしれません。
そして、どうしてもすぐに手術してもらいたければ、ダダこねるか、すぐにオペしてくれる別の病院を探すしかないです。

時間が過ぎて、手術日になるのを待つしかない時もあるんですよね〜。
そして、待ってる期間にイライラしたり、くよくよしてキツかったら、これもやっぱり、心療内科か精神科で診てもらう領域だと思います。

手術後は、しばらくの間、思うように動けません。
体調にもよるけど、入院前にしておいた方がいいかなと思うことを書いておきます。

まず、衣替え。
手術だけで退院できたとしても、退院後しばらくは重いものを持てないので、ワンシーズン先、できれば2シーズン先までの服を出しておいた方がいいです。
重いものを持ったり、立ったり座ったりを頻繁に繰り返すと、お腹や腰が痛くなったりすることがあるんですよ。
術後、衣替えをやってくれる人がいればいいけど、人に頼むと、やっぱ思いどおりに行かなくてイライラするかもしれないので、できれば術前に自分で済ませてしまいましょう。

病院へ持って行かなければならないものは、各病院から指示がありますので、それに従ってください。
「入院 = 昔のサナトリウム = 本を読んだり、手芸などをして時間を潰す」みたいなイメージで私物を準備すると、ほとんど使わずに持ち帰ることになります。
子宮がんで手術だけの場合、具合が悪いから入院しているので、具合が良くなればさっさと退院させられます。
つまり、入院中は具合が悪いので、本気で寝ていることが多いのです。
本は、少しは読めるかもしれませんが、単行本、とくに重いものはダメです。
上向きで読むことが多いのですが、重いと持っていられません。
見て楽しめる本や雑誌などは、いいかもしれません。
小説など、ストーリーを追うものは、なかなか頭に入ってこないかも…。

そうそう下着だけど、パンツは、コットン100%で、へそ上まであるでっかい「おばば」パンツがお勧め。
へそ上までないと、手術の傷のところでゴロゴロしちゃって痛いです。
それから、サイズは、今の自分のサイズより1〜2サイズ大きめがいいです。
術後は、異常がなくても少しむくみがちになりますし、腹帯を巻いて、その上にパンツがかぶさるので、いつものサイズだとキツキツになり、これまた傷を圧迫して痛いです。
術後しばらくは着替えるのも一苦労だから、大きめに越したことはないですよ。

病院で使う消毒などの薬液の中には、布に付いてしまったら、何回洗っても落ちないものがあります。
そうなったら、捨てるしかありません。シミのついたパンツはいてるの、イヤでしょ?
だから、パンツは3枚1000円などの安いので十分。
きばって高いパンツ持っていくと、もったいないです。

術後しばらくは、お腹を圧迫する服を着ると、お腹が痛くなっちゃいます。
だから入院前に、退院後に着る服を準備しておいた方がいいですよ。
ぴょんぴょんは、妹からもらったジャンパースカートの妊婦服を着ていました。
楽でよかったです。
術後の入院中、外出許可が出るかもしれないので、お腹ゆるゆるの服は、病院へ持って行くのを忘れずに!

術後、トイレは悩みの種です。
自宅のトイレですが、洋式で温水洗浄便座にした方がいいです。
和式は、もう地獄。
あの座り方はお腹を圧迫するので傷が痛いことがあるし、入院・手術で脚力が落ちているので、退院後しばらくは、しゃがむ姿勢が保持できません。
それから、洋式でも、温水洗浄便座がないと辛いです。
術後しばらくは、大も小も痛いんです。
小の時は、ウォシュレット当てながらすると、痛みが薄れます。
腸閉塞が怖いので、便秘も大敵。
腹筋が落ちてるから、大も、温水洗浄便座で刺激して出すと楽です。

術後に排泄障害にならなかったとしても、しばらくは「トイレとお友だち」状態になるので、今までより一層、居心地いい空間にしておいた方がいいですよ。

2001.5.03   記
2005.8.31 更新


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