細胞診の結果についてのぴょんぴょんメモ

何回も書いているんですけれど、細胞診クラスの異常とがんは、イコールではありません。
細胞診クラスで異常があると再検査になりますが、その結果、がんじゃなかったということも多いのです。
細胞診は、まったく異常がない人と、もうちょっとよく調べた方がいい人をふるい分けるものだと考えたほうがいいです。

市町村などで行われる子宮がん検診を受けた場合に伝えられる細胞診の結果は、頸部細胞診を日母分類で評価したものがほとんどだと思います。
集団検診的な子宮がん検診で、一度だけちょこちょこっと検査して、いきなりがんのステージを告知されるってことはありえないし、いろいろな精密検査をする前にがんのステージが確定することも、まずありえません。

何やら数字を告げられて「もしかして、がん?」と焦っていらっしゃる方、まずはその数字が何なのか、よくご確認ください。

さて、「体部細胞診はクラス分類せず、陰性、偽陽性、陽性で評価する」と書かれている本などがありますが、ぴょんぴょんは、オペ前に何度かやった体部細胞診をいつもクラス分類で告げられていましたので、「陰性、偽陽性、陽性で評価する」というのを読んで不思議でした。
私は浸潤した体部がんでしたが、体部細胞診の結果を陰性、偽陽性、陽性で評価されたことは一度もないのです。
もしかしたら、自分は体部細胞診をやっていないのではないかと思ったこともありますし、自分が治療して以降のいつの時点かで子宮体部細胞診の分類方法が変わったんじゃないかと思った時期もあります。

細胞検査士さんなどに聞いた結果をまとめると、現在の細胞診分類はパパニコロウ分類や日母分類や3分類が混在して使われているので、「頸部細胞診（扁平上皮系）は日母分類、子宮頸部細胞診（腺上皮系）と子宮体部細胞診は３分類する方向で統一しよう」と医療界の中で提案があった…ってことらしいです。
その結果、頸部細胞診（扁平上皮系）についてはほとんどの施設で日母分類が使用されるようになったみたいなのですが、頸部細胞診（腺上皮系）と子宮体部細胞診については、３分類ではなく、日母分類またはパパニコロウ分類を使用している施設も多くあるとのことです。
ぴょんぴょんががん治療した病院では、体部細胞診分類にクラス分類を採用していたんですね。

ということで、体部細胞診の結果をクラス分類で告げられることもあります。
体部細胞診をクラス分類しているから間違いだとか、その病院がオクレテるというのではなく、たまたまその病院では体部細胞診の判定方法としてクラス分類を採用しているってことだそうです。

また、病院によっては、細胞診クラス3をabで分けないところや、クラス2をabで分けるところもあるんだそうです。
頸部がんも体部がんも、細胞診の結果表示にどの分類方法を使うかについては、「これに統一しましょうよ」という流れはありますが、現在のところは「これしかない」とか「これしか使っちゃイケマセン」という全国統一のきっちりした決まりはないようです…。

なお、細胞診の評価方法には、アメリカで提唱されたThe Bethesda System(ベセスダシステム)というものがあり、世界標準となりつつあるらしいのですが、日本にはまだまったくと言っていいほど浸透していません。
海外在住の方は、うさぎの本宅に載っている細胞診の話とご自分の細胞診結果を照らし合わせても該当するものがなく、???だと思います。
わたくしはベセスダシステムによる細胞診評価をされたことがなく、日本国内でもまだほとんど使われていませんので、子宮がんスタディノートに説明ページを作る予定は現在ありませんが、ご自分で検索される方は、ベセスダシステム、ベセスダ法、ベセスダ分類、ベセスダ方式、The Bethesda System、TBSあたりをキーワードになさるとよろしいかと思います。

(2005.8改定)